Ringside Room

ボクシング観戦記。簡単な感想を書いています。タイトルマッチ、話題の試合中心です。

オレクサンドル・ウシク VS チャズ・ウィザスプーン

2019年10月12日
アメリカ イリノイ州シカゴ ウィントラストアリーナ

○オレクサンドル・ウシク[7R TKO]チャズ・ウィザスプーン●

ウシクVSウィザスプーン
ヘビー級初戦を勝利で飾ったウシク(右)

 ようやくウシクのヘビー級デビュー戦。相手がスポーンだったので楽しみにしていたが薬物によってスポーンは出場できなくなった。真相は実際のところわからない。代役にウィザスプーンが抜擢されたが、かなり格落ちの相手となってしまった。

 序盤からウシクが一定の距離を保ちながら丁寧にジャブを突いて攻めていく。ウィザスプーンは鈍重で全くウシクをとらえられる気配がない。

 中盤あたりからウシクが攻勢を強めた。フットワークを駆使しつつ、上下に打ち分けたコンビネーションを的確に入れていく。ウィザスプーンはクリーンヒットをもらうたびにフラついて、コーナーに詰められる場面が多くなっていった。

 7ラウンド終了時点でウィザスプーンが棄権してウシクの勝利。一方的な展開だった。ウシクのヘビー級進出はとりあえず成功した。ある程度はヘビー級でもいけそうな気がしてはいるが、やはりもっと実力のあるランカーとの対戦を見てみたい。

WBA世界ライトヘビー級タイトルマッチ ドミトリー・ビボル VS レニン・カスティーロ

2019年10月12日
アメリカ イリノイ州シカゴ ウィントラストアリーナ

○王者 ドミトリー・ビボル[判定 3-0]挑戦者 レニン・カスティーロ●
ビボルが8度目の防衛に成功。

ビボルVSカスティーロ
安定感抜群のビボル(左)

 なかなか相手に恵まれないビボル。今回の相手であるカスティーロも地域王座を獲ってはいるが、ほぼ無名で世界初挑戦。勝ち続けてビッグマッチを待つしかない。堂々の8度目の防衛戦に臨む。

 序盤からビボルがジャブを上下に的確に打ち分け、ワンツー主体に攻めている。集中力が高くまともに被弾もしない。カスティーロはポイントで見れば劣勢だが、案外落ち着いて余裕をもって立ち回っているように見える。

 5ラウンドあたりからカスティーロが多少の相打ちも辞さずといった様子で少し狙いを変えてくる。ビボルは動きを合わせられまいとギヤを上げた。6ラウンド、カスティーロの左に合わせてビボルが右を最短距離で打ち抜いた。カスティーロはよろめきながら後ろにダウン。その後はビボルがペースを掌握した。

 終盤も相変わらずビボルが淡々と的確にパンチを打ち込んでいく。カスティーロは全然まともにビボルをとらえられない。最後までビボルが完全に主導権を握ったまま終了。

 判定でビボルの勝利。安定した戦いで強さが際立った。打たせずに打つを実践していた。12ラウンド通して数発しかまともに被弾していないのではないだろうか。絶対に相手の間合いにとどまらず、自分のボクシングを淡々と遂行する。そして、スピードも速い。この階級の王者の中で安定感は1番かもしれない。

IBF世界フェザー級タイトルマッチ ジョシュ・ウォーリントン VS ソフィアーヌ・タコーシュ

2019年10月12日
イングランド リーズ ファーストダイレクトアリーナ

○王者 ジョシュ・ウォーリントン[2R TKO]挑戦者 ソフィアーヌ・タコーシュ●
ウォーリントンが3度目の防衛に成功。

ウォーリントンVSタコーシュ
安定感を増してきたウォーリントン(左)

 おそらく今、全盛期を迎えようとしてるウォーリントン。厳しい試合をクリアしてきているが、なかなかビッグマッチに恵まれない。今回の相手は有名とは言えないタコーシュ。元IBFインターナショナル王者らしいのでそこそこの実力はあるだろう。

 序盤からウォーリントンが素早い出入りを繰り返してクリーンヒットを重ねていく。タコーシュはちょっと動きについていけず、詰められてはクリンチで逃れるしかない。
 迎えた2ラウンド、コーナーでウォーリントンの右ストレートが鮮やかに決まりタコーシュはダウン。すぐに立ち上がったが、ウォーリントンが左右のフックをヒットさせて再びダウンを奪った。もう一度タコーシュが立ち上がってからは乱打戦となったが、ウォーリントンが押し切り、一方的に連打をヒットさせたところでレフェリーが止めた。

 ウォーリントンのTKO勝利。実力差がかなり如実にでた。タコーシュは全くウォーリントンのスピードについていけなかった。ウォーリントンは王者になってから強敵続きの戦いに勝ってきたことで確実に強くなっている。統一戦などのビッグマッチの実現が期待される。

IBF世界ミドル級王座決定戦 ゲンナジー・ゴロフキン VS セルゲイ・デレビヤンチェンコ

2019年10月5日
アメリカ ニューヨーク州ニューヨーク マジソンスクエアガーデン

○ゲンナジー・ゴロフキン[判定 3-0]セルゲイ・デレビヤンチェンコ●
ゴロフキンが新王者となる。

ゴロフキンVSデレビヤンチェンコ
辛くも王座に返り咲いたゴロフキン(右)

 かつてゴロフキンが王者だった時にデレビヤンチェンコから逃げたといわれたが、今になって対戦することに。ジェイコブスと渡り合ったデレビヤンチェンコとの対戦を今受けたとなると、当時は本当に折り合いがつかなかっただけかもしれない。ゴロフキンが全盛期を過ぎていることを考えると、この対戦は良い勝負になると思うし予想しづらい。空位のIBO王座も懸けられる。
 
 ゴロフキンが1ラウンドから右フックでダウンを奪った。デレビヤンチェンコは立ち上がりが悪い。そして2回には早くも右目付近をカット。それでも何とか攻勢に転じようとしている。

 中盤あたりからデレビヤンチェンコが前に出る。強打者ゴロフキンとの打ち合いも厭わず、接近して細かいコンビネーションで攻める。ドクターチェックが入っているので負傷の焦りからかもしれないが、意外とこの戦い方は有効で互角以上に渡り合っているように思えた。

 終盤、明らかにゴロフキンはスタミナ切れを起こしていた。デレビヤンチェンコがチャンスと見て攻め立てるが仕留めきれず。ゴロフキンは何とか致命打をもらわないように捌いているといった展開だった。

 ゴロフキンの辛勝で王座返り咲き。ドローかデレビヤンチェンコの勝利でもおかしくない試合だった。会場の中途半端なざわめきもそういうことなのだろう。デレビヤンチェンコはジェイコブス戦よりもコンディションが悪そうだった。それでもゴロフキンは苦戦したとなると、ここらが限界かもしれない。パワーはまだ健在かもしれないが、動きのキレはかなり衰えている。

WBAインターコンチネンタル スーパーウェルター級タイトルマッチ イスライル・マドリモフ VS アレハンドロ・バレラ

2019年10月5日
アメリカ ニューヨーク州ニューヨーク マジソンスクエアガーデン

○王者 イスライル・マドリモフ[5R TKO]挑戦者 アレハンドロ・バレラ●
マドリモフが初防衛に成功。

マドリモフVSバレラ
圧倒するマドリモフ(右)

 アマチュア上がりのプロスペクト、マドリモフが登場。歴戦のベテランであるバレラとの一戦。プロ4戦目ではあるが、なかなかの実力者との対戦が組まれる。世界にアピールできるか。

 1ラウンドからマドリモフがいきなりダウンを奪った。恐ろしく速い踏み込みから強烈な左フックだった。その後もペースはマドリモフ。フックに限らず左がとにかく強い。3ラウンドの左ボディもバレラは効いたはずだ。
 迎えた5ラウンド、マドリモフは左右のフックを中心としたコンビネーションを連発。最後はロープ際へ追い詰めようかというところでレフェリーが割って入った。

 マドリモフの圧勝と言っていい内容だった。少し粗さもあるが動きが速くパンチもある。バレラはついていけていなかった。マドリモフはあとランカーと数戦して世界へ行くかもしれない。ウズベキスタンなど、あの周辺の諸国の選手はなかなかビッグチャンスを得られないが、エディ・ハーンがチャンスを与えそうだ。